マニュアル管理のスムーズな始め方とは?|オンラインマニュアルCOCOMITEユーザー座談会
こんにちは!
オンラインマニュアルサービス「COCOMITE」カスタマーサクセスの矢貴です。
本記事では「第2回 オンラインマニュアルCOCOMITEユーザー座談会」の様子をレポートしています。「他社様がどのようにマニュアルやCOCOMITEを活用しているのか知りたい!」というお声をもとに、COCOMITEユーザー企業様同士でマニュアル活用方法のナレッジ交換する、悩みを共有/解決する場として企画しています。
マニュアル作成・管理を実践されている企業様にご参加いただいた座談会は、お悩みに対して各社のアイデアが飛び交う盛りだくさんな内容となりました。マニュアルツールを入れた後、社内活用浸透をスピーディーに押し進める方法とは?
今まさに実践されている取り組み内容は、マニュアル管理のヒントが満載です。ぜひご一読ください!
ユーザー座談会ご参加企業様 ご紹介
ご参加いただいた企業様について、COCOMITEの活用方法と合わせてご紹介します。<森組様>
【企業概要】
・土木建築工事の請負並びに工事の設計、監理。砕石、石材等の販売等を行う。従業員数325名(2024年3月31日時点)。
【北村様 ご担当業務】
・人財部所属。社員の労務管理、社員教育、社員異動に伴う諸手続き、採用活動等を担当。文書検索一本化のためのCOCOMITE導入決定時から関与し、運用方針の策定、 COCOMITEの社員教育への活用方法の検討を行っている。
【上垣様 ご担当業務】
・IT推進部所属。社内システムの構築やインフラ整備を行っている。COCOMITEの導入時から関与し、事務局の一員としてデータ移行、運用、各部への説明等を実施。現在はワークスペース管理者を担当。
【COCOMITE活用状況】
・COCOMITE利用歴:1年8か月
・COCOMITEアカウント:全従業員に個人IDを付与(アカウント数374)
・マニュアルの種類:規程関係や社内提出書類や社内への発信書類などの社内文書や業務手順のマニュアルを作成。文書管理システムがあったが、更新が回らず、最新版が見つかりづらい状況だった。COCOMITEを導入してからは所管部署ごとにマニュアルを管理する体制へと整備。
・利用フェーズ:マニュアル展開フェーズ
└文書管理・検索システムとしては浸透してきたが、本来の目的である「教育マニュアルの整備」が進んでいないので、各部と調整中。
<イトーキ様>
【企業概要】
・『明日の「働く」を、デザインする。』をミッションステートメントに、ワークプレイス事業と設備機器・パブリック事業の2事業領域を中心とした製造販売とサービスを展開。従業員数単体:2,153名(2023年12月31日現在)全国に複数の販売、物流、生産拠点を持っている。
【塚本様 ご担当業務】
・全社の業務プロセス改革を推進・実行する業務管理課所属。業務処理マニュアルそのものの見直し、社内業務における諸問題に対する改善活動に取り組んでいる。
・COCOMITE導入から関与し、現在はワークスペース管理者として全般的な構成を検討している。
【COCOMITE活用状況】
・全社展開に向けて、限定部門にて利用検証中
マニュアル環境整備のカギは「スタートダッシュ」
各社紹介後、本題であるマニュアル活用ポイントのシェアやお悩み解消のディスカッションをスタートしました。Q:COCOMITEを利用してもらう上で、ポイントや工夫していることは?(イトーキ様)
社内には不揃いな書式でマニュアルや手順書が散見しています。今後、COCOMITEでこれらを共有することを考えています。事前に意識しておくべき点はありますか?
森組 上垣様「とりあえず全てのマニュアルをCOCOMITEに入れて展開しています。【COCOMITEにアクセスすれば必要なマニュアルがある】環境を整えることが第一だと思っています。必要な時にすぐに見つかるように、検索に引っかかりやすくすることも意識して作りました。人によって検索時に入力するワードの選び方が違うので、見つかりづらいマニュアルがあれば、検索に引っかかりやすいように、キーワードを本文に加筆したりしています。なので、【マニュアルはCOCOMITEに行けば見つかる】の環境を根付かせてから、マニュアルの中身を整備していく。利用者からコメントやフィードバックをもらって少しずつ改善していくイメージです。パワーポイントファイルをとりあえずそのままCOCOMITEにアップロードする、でも最初は良いと思っています。
半強制的にCOCOMITEを使うしかない状況に持っていこう!というのが始まりです。COCOMITEにアクセスしないと必要な文書が手に入らない環境をつくりました。まずCOCOMITEに触れてもらって慣れてもらうことが浸透のカギだなと思います。」
森組 北村様「もともと社内にあった、文書・マニュアルの移行はすべて事務局でやりました。各部署も日々の業務が忙しいので、移行からお願いしてしまうと、COCOMITE活用のスタートラインに立つまで時間がかかってしまうので。スピード優先で、事務局で文書精査と移行を実施しました。過不足は、各部にあとから調整してもらうイメージです。アップデート方法やフォルダ階層の作り方、タグの付け方など基礎となる運用ルールを最初に統一したうえで作成・共有したので、全社展開後も運用ルールに則った活用が進んでいると思います。」
森組 上垣様「6人の移行メンバーで、3~4ヶ月で約1000個の文書やマニュアルをすべて移行しました。元々、部署ごとにホームページを持っているのですが、最終的な目標としてはそれらをCOCOMITEに置き換えることです。なので、ホームページ上の文章等もコピペしていきました。」
森組 北村様「ホームページとCOCOMITEをすべてリンクさせて、どこから入っても最終的にはCOCOMITEに飛ぶようにしています。事務局で作業実行もしたので、部門側からの負担もほぼなく移行ができました。」
イトーキ 塚本様「COCOMITEへの遷移リンクが、リンク切れを起こすケースもあるかと思いますが、どのように対策されていますか?」
森組 上垣様「リンク切れ対策については【ルール策定し複製を防ぐ】ことを定めています。必ずCOCOMITEで最初に作ったマニュアル上で更新をしていくことを周知しました。周知は、移行期間から移行後に各部へ編集権限を渡すまで、約3ヶ月説明会を何度も実施しました。」
イトーキ 塚本様「新規や更新情報はどのように周知されていますか?マニュアル作成時に『閲覧可能ユーザー全員にメール通知する』機能を利用しましたが、受信側は見慣れないメールのURLをクリックする習慣がなく、結果的にマニュアルを見てもらえないことがありました。この通知機能は、現在利用されていますでしょうか?」
森組 北村様「使っていないです。色々な部署が新しくマニュアルを作ってくれるのが目標なので、各部が作るたびにメールが来ると、開封もクリックもされないと思うので。なので、通知方法は以前から社内で使っていたグループウェアを併用しています。」
森組 上垣様「グループウェアでは、発信のほかにもコメントもできるので、意見収集もできています。」
イトーキ 塚本様「全社展開する際、特に気を付けられたことはありますか?」
森組 上垣様「全社展開する時は順番には気を付けました。絶対必要で優先度が高いマニュアルから、順に移行していくイメージです。」
イトーキ 塚本様「皆さんのお話を伺いながら、一般的な方法で進めることに対して不安を感じていたことを、改めて実感しました。一番目に「業務棚卸」や「計画策定」をしっかり行うことが大切だと考えていましたが、そのアプローチではスタートまでに時間がかかり、現場の皆さんに早急に活用いただくためには、事務局のスムーズな動きが非常に重要であると学びました。特に、森組様の事務局の活動量や取組み内容には、参考にしたいところがたくさんありました。」
森組 北村様「事務局メンバー選定が重要かもしれません。色々な部署を経験している方々に事務局へ参画いただきました。部署ごとの書類の大枠を把握できているので、書類間の紐づけや構成をイメージしやすかったり、わからない点も担当部署と調整しやすかったりしました。
COCOMITEのメリットや導入効果の表現方法
森組 北村様「元々使っていたホームページの操作方法が複雑だったので、COCOMITEを使う方がラクになるというメリットが部門側にもあったと思います。協力してもらえた一要因かもしれません。新入社員のような文書の在りかがわからない方でも、見たいマニュアルをすぐ見つけられる環境にできたのはよかったです。【まずCOCOMITEで文言検索する】という癖がついてくると、使い手と作り手双方にとって、だいぶラクになり助かっていると思います。マニュアルの見た目が統一されるのも便利です。」イトーキ 塚本様「COCOMITEの導入効果について、定量と定性はどのように表現されていますか?」
森組 上垣様「公開後1年ぐらいは、一ヶ月に1回、閲覧ログを参照していました。各部門での作成・更新もスタートしていたので、自部門で毎月の閲覧数を確認して、作り方もアップデートしてもらうよう発信していました。」
コニカミノルタ中村「投資対効果という観点でいくと【削減】の観点が多いと思います。検索時間や作成時間の削減ですね。」
森組 北村様「当社の場合は【均一化】がポイントでした。COCOMITEで作ると誰が作成しても同じ見た目のマニュアルができあがるので、発信されているマニュアルを確認すると、作成が上手になってきているなと感じます。COCOMITEの基本構造である、手順のステップに沿って上手く使いこなしてもらっているのを見ると、浸透していると感じます。最初に事務局から作成方法のレクチャーも実施しました。」
森組 北村様「どこの部署のフォルダなのかが、第一画面で視覚的にわかるように、部署のフォルダのアイコンを作ったんです。どこを使えばいいのか、感覚的にわかるようになっています。」
現場での活用促進は「発信頻度×タッチポイント」で叶える
Q:活用されるマニュアルとは?コニカミノルタ中村「問い合わせで多く入ってきたキーワードなどに沿って、マニュアル更新箇所の優先度を決め、更新実施していくと【COCOMITEには、生きた情報が載っている】という認識が広がっていくかもしれません。マニュアルを見てもらうためのコミュニケーションの基盤が重要ですよね。QRコードでの共有も使えるかもしれません。」
森組 北村様「発信を続けると当たり前になってくると思うんです。最初は閲覧履歴とかはあまり気にせずに、とにかく誘導!発信活動はある程度一方的になってしまいますが、受け取った内容を見たいタイミングは人それぞれ違います。発信時点では見られなくても、タイミングが来たら見てもらえると信じることが重要かなと思います。」
森組 北村様「事務局としてはやるしかない!という気持ちでした。作り慣れてくると効率も上がっていきます。こういう機能があれば便利なのにな…と思ったら、すぐにCOCOMITEさんへリクエストしていました。どんどん機能追加いただけたので助かりました。」
イトーキ 塚本様「COCOMITEを活用してもらうために、何ができるのかを考えていましたが、誘い水程度で効果的なアイデアが見つからず悩んでいました。本日は事務局自らが動くこと、汗をかくことの大切さを学びました。事務局を設立する際には、今日の気づきを今後の取組に活かしたいと思いました。座談会に参加できて本当に良かったです。」
技能伝承・教育のためのマニュアル活用を目指して
Q:現場のナレッジをどのようにマニュアルへ落とし込めばいいか?(森組様)・COCOMITEを活用した教育マニュアルを整備したい
・少子高齢化や高齢労働者の退職による世代間の技術承継機会の減少、業務の属人化解消が課題
森組 北村様「建設業の施工管理のマニュアルとなると、作り方が難しいですね。現場は忙しいですし、労働時間の規制もあるので、なかなか現場の方にマニュアル作成を依頼しづらくて。今後のネクストステップとして検討しているところです。」
コニカミノルタ中村「マニュアルを【書く】ことはハードルが高いが、【話す】手法だと取り組みやすいというケースが多いです。COCOMITEでは、技能者がAIのインタビューに話して答えるだけでマニュアルが自動生成できる【AI技能伝承インタビュー機能(β版)】も実装中です。ネクストステップの一助になればと思っています!」
>>NHKで放送された活用事例はこちら(動画1’57辺~)
最後に
座談会ではユーザーの皆様からマニュアル活用推進のヒントをたくさん共有いただきました。ご協力いただいた皆様、そして本記事をお読みいただいた皆様、誠にありがとうございました。
これからもイベントやコンテンツを通してナレッジシェアさせていただきます!お楽しみに!
Profile(順不同)
株式会社森組様
業種:建築業
用途:社内文書や業務手順マニュアル
株式会社イトーキ様
業種:ワークプレイス事業、設備機器・パブリック事業
用途:全社展開に向けて、限定部門にて利用検証中