
株式会社ナインアワーズ 導入事例“5分未満で自己解決”できるスタッフが20%→50%に。本部の負荷を減らし、急拡大するホテルのオペレーションを統一。
カプセルホテル「ナインアワーズ」を全国約30店舗で運営するナインアワーズ様は、店舗網の急拡大にともない、「どの店舗に行っても同じオペレーションで動ける」状態を保つことが課題になっていました。
<具体的な課題例>
- 紙のマニュアルは、初回研修のあと見たことがない社員がほとんどだった
- 1人で店舗を回すオペレーションに、紙をめくって探す時間はない
- 店舗が増えるほど、イレギュラー対応が店舗ごとにバラバラになっていく
紙の冊子マニュアルからCOCOMITEへ移行した現在は、店舗スタッフが検索で自己解決する文化が定着。本部担当者が指導のために店舗へ足を運ぶ回数は週3〜4回からほぼゼロになり、店舗スタッフへのアンケートでは、疑問を5分未満で解決できる人の割合が紙時代の20%から50%へと大きく伸びました。年1回・約40ページの冊子を全店舗へカラー印刷・郵送していたコストと手間もなくなっています。
本部でマニュアル整備を担う小笠原様と、店舗で日々活用するホテルマネージャーの薬袋様、双方の視点からお話を伺いました。

まとめ
- お客様名株式会社ナインアワーズ
- 業種宿泊業(カプセルホテル「ナインアワーズ」を全国約30店舗で運営)
- 課題・紙マニュアルは初回研修以降ほとんど見られず、1人で店舗を回す現場には探す時間もなかった
・困りごとは現場の自己流で解決され、誤ったフローや返金ミスが売上の不一致から後で見つかることがあった
・店舗数の急拡大と、頻繁な店舗間ヘルプ・異動により、オペレーションの統一が急務だった
・部署ごとにWord・PowerPointで作られ、マニュアルの形式がバラバラだった - 目的・どの店舗に行っても同じ手順で動ける「オペレーションの統一」
・ワンオペの店舗スタッフが、人に聞かなくても自分で調べて解決できる環境づくり - 効果・疑問が生じてから5分未満で解決できるスタッフの割合が20%→50%に増加(2026年7月実施の店舗スタッフアンケート。紙時代を知る40名の回答)
・上長へ週1回以上問い合わせるスタッフの割合が35%→18%に半減。本部担当者が指導のために店舗を訪問する回数も週3〜4回からほぼゼロに
・年1回・約40ページの冊子を全店舗にカラー印刷・郵送していたコストと手間が0に。更新が即時に反映され、全店舗が常に最新版を見られる状態に

導入前の課題
紙のマニュアルは「初回研修のあと、見たことがない」
ナインアワーズ様は、「眠りの空間」を突き詰めたカプセルホテル「ナインアワーズ」を全国で運営しています。多くの店舗は1〜1.5人で回すコンパクトなオペレーションで、店舗間のヘルプや異動も頻繁にあるため、「どの店舗に行っても同じ手順で動ける」オペレーションの統一が運営の生命線です。
かつてマニュアルは紙の冊子で、本部がカラー印刷して各店舗へ郵送していました。本部でマニュアル整備を担う小笠原様は、自身も店舗マネージャーの経験者。紙時代の実態をこう振り返ります。
困りごとは“現場解決力”で乗り切り、誤ったフローが後から見つかる
マニュアルが見られない現場では、困りごとはその場の判断で解決されていきます。一見うまく回っているようで、正しいフローから外れた対応が積み重なっていました。
小笠原様:例えば返金ルールはありますが、その場で調べる余裕がないので店舗の判断で対応してしまう。月末に売上を見たら金額が合わず、調べていくと店舗でミスオペレーションが起きていた——という発見のされ方が結構ありました。マネージャー自身も自己流で育ってきているので、マネージャー間でもルールの徹底にばらつきがありました。
店舗数が急拡大するなかで、店舗ごとのイレギュラー対応の違いは、そのまま本部の対応工数の増加につながります。「最終ゴールだけでなく、途中のフローも揃えよう」——オペレーション統一の手段として、誰もが本当に読めるマニュアルが必要になっていました。
年1回、約40ページの冊子を全店舗へカラー印刷・郵送
紙マニュアルは更新・配布の手間もかさみました。更新のたびに本部がカラー印刷し、全店舗へ郵送。店舗側で正しく差し替えられたかは確認できず、古い版を見続けている店舗もありました。
小笠原様:年に1回、約40ページの冊子がどんと送られてきて差し替える、という運用でした。どこが変わったのかも分かりませんし、古い冊子の処分も手間です。お客様にご提供する設備デザインにこだわっている会社だからこそ、スタッフが見るマニュアルも整備したい思いもありました。
導入の決め手
部署が違っても、統一感のあるマニュアルになる
COCOMITE導入時、小笠原様は別部署(スリープテック事業)で、まさに自作マニュアルの配布方法に悩んでいたと言います。
小笠原様:私はPowerPoint、別の部署はWordでマニュアルを作っていて、フォーマットも「ポイント」の位置もバラバラでした。紙で配るかPDFにするか悩んでいた時期に、会社としてCOCOMITEを導入すると聞き、すぐに使い始めました。COCOMITEは、フォーマットが固定で「注意」「ポイント」「参考」といった装飾がデフォルトで用意されているので、別々の部署が作っても店舗から見ると統一感のあるマニュアルになるところがうれしいポイントです。
検索とリンク共有——ワンオペの現場に合う閲覧体験
小笠原様:PCで見られるようになり検索機能がついたので、何ページに何があるかを覚えていなくても、およそ目当てのページにたどり着けます。店舗メンバーに教えるときも「このリンクのこのページを見て」とチャットで送ればすぐ開ける。これはワンオペの現場にすごく合っていると思います。それに、フロントで自然にPCを見て調べる動作は、お客様から見てもスタイリッシュです。


活用されるマニュアルの運用づくり
本部・エリアマネージャー・店舗の“教育チーム”でマニュアルを設計
ナインアワーズ様では、本部・エリアマネージャー・店舗マネージャー・外部メンバーが集まる教育チームが、マニュアルの整備を担っています。店舗で起きた事象をどうマニュアル化し、どのフォルダに置くかを設計したうえで、実際にマニュアル作成を進める体制です。
小笠原様:最近では「Wi-Fiが繋がらない」という事象が起きたとき、今までマニュアルになかった出来事だったので、どんなパターンがあるかを洗い出し、「パターンAなら●●に連絡する」というマニュアルに起こしました。イレギュラー対応こそオペレーションを揃えたいので、このような積み上げを続けています。
店舗からの修正要望はワークフローで吸い上げ、7〜8割を反映
マニュアルは本部からの一方通行ではありません。店舗側から「実際のオペレーションではここが困る」という要望を申請できるワークフローがあり、エリアマネージャー→本部の承認を経てページに反映されます。
小笠原様:店舗側の希望の7〜8割は反映しています。反映したらCOCOMITEの通知機能で全店舗に知らせ、あわせて社内のコミュニケーションツールの掲示板にもリンク付きで載せ、マネージャーから店舗スタッフへ展開する流れです。「マニュアルはこうなっているけれど、実際はこうしたい」という、マニュアルを起点にした相談ができるようになったのは大きな変化です。
エリアマネージャーの月次巡回レポートもCOCOMITEに集約
さらにナインアワーズ様では、エリアマネージャーが毎月店舗を巡回した際のチェック結果も、写真付きでCOCOMITEに格納しています。店舗マネージャーは通知を受けてレポートを確認し、指摘箇所を改善する——手順書にとどまらない、店舗運営のPDCAの置き場としても活用されています。
店舗での活用事例
入社時からCOCOMITE——研修店舗・浜松町の新人立ち上げ
本部が整えたマニュアルが、店舗ではどう使われているのか、ホテルマネージャーの薬袋様に伺いました。
浜松町店は日中2名・夜勤1名で店舗を回しています。新しく入ったスタッフの教育は、シフトごとの業務チェックリストと、各項目の詳細を載せたCOCOMITEの組み合わせで進みます。
薬袋様:私が入社したときにはすでにCOCOMITEがあり、研修を受けながら、わからないことやイレギュラーはCOCOMITEを見て進めていました。いまは教える側ですが、フロント業務は特にCOCOMITEを中心に教えています。金銭やシステム操作のイレギュラーは、いざという時に1人で対応する必要があるので、COCOMITEのページを示しながら伝えています。
フロント業務の独り立ちまでは約1か月。教わる側が同じ画面を見て学べることが、短期間の立ち上げを支えています。
夜勤ワンオペでも、検索30秒で自己解決
夜勤は1人体制。困っても、隣に聞ける先輩はいません。
薬袋様:夜勤の1人デビューをしてすぐの頃、男性用・女性用のカプセルを間違えて予約されたお客様の対応が必要になったことがありました。予約の変更手続きも手数料の扱いも、COCOMITEで調べてその場で対応できて、本当に助かりました。前職では、分厚い紙のマニュアルが引き出しに入っていましたが、探すのに5分、10分とかかるので結局人に聞いてしまう。COCOMITEなら検索して30秒くらいで着くイメージなので、調べる気になります。
教えて終わりにしない——「COCOMITEに載ってるよ」の振り返り文化
お客様を目の前にした接客中は、マニュアルを開く余裕がないこともあります。浜松町店では、その場で無理に調べず「振り返り」で定着させる方法も根付いています。
薬袋様:お客様の目の前ですぐ調べる必要があるときは、許可を取ってから調べています。多いのは振り返りですね。先輩と一緒に対応したあとに「今の対応はCOCOMITEのここに載っているよ」「こういう順序でやったよね」とページを見返す。場所を知ってもらえば、次は自分で調べられます。
薬袋様自身も、出勤するとほぼ毎回COCOMITEを開くと言います。エリアマネージャーの巡回フィードバックの確認や、本社への手続きフローの確認まで、業務の起点がCOCOMITEになっています。


導入の効果
指導のための店舗訪問が週3〜4回からほぼゼロに。問い合わせは半分以下
導入・整備を進めた本部側で最も大きく変わったのは、店舗指導のコストです。
小笠原様:以前は現地で実物を見せながら教えるために、週3〜4回は店舗に行っていました。1回1〜2時間の指導に加えて移動時間もかかります。COCOMITE導入後は、該当リンクを送るだけで済むので、指導のために行くことはほぼなくなりました。問い合わせの数自体も半分以下になりましたが、それ以上に、質問が来てから解決するまでの時間がぐっと短くなったと感じています。間違った申請が来ても、該当リンクを送るだけで正しい情報を届けられます。
疑問解決「5分未満」が20%→50%に——アンケートで見えた現場の変化
2026年7月、店舗スタッフ79名に実施したアンケートでは、現場の変化が数字で確かめられました。
<紙マニュアル時代を知る40名の回答結果>
・疑問が生じてから5分未満で解決できる人の割合が20%→50%に増加。「15分以上かかる」は22.5%→7.5%に減少
・本部・エリアマネージャー・店舗マネージャーへ週1回以上問い合わせる人の割合が35%→18%に半減
・お客様対応でのミス(返金漏れ・返金しすぎ等)が「月2〜3件あった」という回答は6名→1名に減少
自由記述では、「初めてのワンオペ夜勤で、ノーショー処理の方法をCOCOMITEで調べることができて助かった」「紙をめくって探す暇がないので、検索でスムーズに調べられて助かっている」「社員の業務をアルバイトも流し見して、自発的にできることが増えた」といった声が寄せられています。
印刷・郵送コストが0に。全店舗が常に最新版を見られる状態へ
紙の冊子で発生していた、全店舗分のカラー印刷・郵送・差し替え確認・旧版の処分という一連の作業と実費は、すべてなくなりました。
小笠原様:ページの更新はこちらで確実にできるので、「お店がちゃんと差し替えたか」を確認する作業ごと無くなりました。どの店舗も常に最新版を見ている、と言い切れる。これが圧倒的にいいところだと思っています。
成果拡大に向けた今後のアクション
閲覧データを活かして、“もっと深く”使う
小笠原様:COCOMITEのポテンシャルを発揮できるようにより活用を進めたいと思っています。フォルダ構成を整理して、もっと迷わずたどり着けるようにすること。そして、店舗スタッフがどのマニュアルをよく見ているのか、逆に見に行ったのに足りなかった情報はないかを、閲覧データから調べて次の整備につなげたいです。

小笠原様:初回の研修以降、紙のマニュアルを見たことがない社員が多かったと思います。ワンオペに入る店舗が多いので、イレギュラーが起きても1人でいるタイミングがほとんどです。私自身も現場にいましたが、お客様を目の前にして、紙をペラペラめくって探す時間は、正直ありませんでした。